ぽりぽり大根の甘酢漬け

「発酵美習慣の台所」へようこそ、野菜ソムリエプロ・発酵食研究家のリサです。

 

寒い季節になるとおでんやお鍋に使用頻度が高くなる「大根」を使って生の酵素を無駄なくいただけ、おつまみやごはんのお供にもなる「ぽりぽり大根の甘酢漬け」のレシピをご紹介します。

 

【大根について】
大根ー捨てる部分ゼロ!消化酵素パワー

 

〈材料(4人分)〉

大根・・・・・・・・正味500g(約1/2本)

醤油:酢:味醂・・・各50cc

砂糖・・・・・・・・大さじ1

昆布・・・・・・・・10㎝×10㎝

 

〈作り方〉

①大根を5㎝程の長さの拍子切りにする。

②小鍋に醤油、酢、みりん、砂糖を入れ沸騰したら火を止め大根、キッチンばさみで刻んだ昆布と一緒に食品用ポリ袋の中に入れる。

③空気を抜き、チャックを閉め横にし、冷蔵庫で一晩置いたら完成。

 

【ポイント】

ポリ袋に入れて保存する時は、空気を抜いて密閉することで味が染みやすくなります。
また漬け汁が少なくても横にして保存することで大根からも水分が出て全体が漬かるようになります。

 

【調味料について】
本味醂の選び方-みりん風調味料の違いと料理が変わる「発酵の甘み」
酢の選び方ー美容と腸活に効くのはどれ?種類の違いと効果
醤油の選び方ー和食の基本調味料は「本醸造」が鍵!本物の旨味と発酵の力

大根ー捨てる部分ゼロ!消化酵素パワー

「発酵美習慣の台所」へようこそ、野菜ソムリエプロ・発酵料理研究家のリサです。


寒さが厳しくなる冬、甘みが増して美味しくなる大根は、お鍋やおでんの具として日本の食卓に欠かせませんよね。
この白い根菜「大根」はとても身近な野菜ですが・・・
実は腸や免疫、デトックス、肌の調子までサポートしてくれるので、「冬の名医」「消化酵素の王様」とも呼ばれるほどの実力派で、現代人の胃腸を救う最強のアンチエイジング食材なのです。

冬に収穫される大根は寒さにさらされることで凍らないよう糖分を蓄える性質があるので、11〜2月は水分量が多く、冬にぐっと甘味を増します。

また、大根は「根(白い部分)」と「葉(緑の部分)」で、全く異なる役割を果たし、捨てる部分ゼロの野菜なので、大根の栄養・美容効果・発酵調味料との相性・調理のポイント をまとめて紹介していきますね。

大根が持つ驚異の「消化酵素パワー」と栄養価

1. 大根の栄養と特徴

大根は約95%が水分でカロリーは100gあたり18kcalと低く、ダイエット中でも罪悪感なく食べられる優秀食材です。

● 根(白い部分)な栄養素

  • ジアスターゼ(アミラーゼ)
    でんぷんを分解する消化酵素で、ご飯や麺類などの炭水化物の消化を強力にサポートし、消化器系への負担を軽減し、胃もたれを防いでくれる。

  • プロテアーゼ・リパーゼ
    タンパク質や脂質の分解を助ける酵素も含まれており、焼肉や揚げ物など重たい食事の際には、大根を摂ることで消化の負担を大幅に減らせます。
  • イソチオシアネート
    大根特有の辛み成分。抗酸化・抗菌作用が強く、デトックスを助ける。

  • 食物繊維
    に特に多く、腸内環境を整える腸活効果があります。便秘解消やデトックスに役立つため、皮は捨てずに千切りにしたりと調理することが鉄則!
    腸内環境を整え、便通改善をサポート。

● 葉(緑部分)な栄養素

  • β-カロテン
    特に葉の部分は、根の約10倍以上のβ-カロテンを含みます。
    抗酸化作用により粘膜や皮膚の健康を保ち、風邪が流行る季節の免疫力を高めます。
  • ビタミンC
    根の皮付近と葉に豊富に含まれ、強力な抗酸化作用コラーゲン生成を促進し、肌のハリ維持に役立つので、冬の乾燥や肌荒れ対策には欠かせません。免疫力もアップ!

大根を一本丸ごと美味しく使い切るための、部位ごとの調理法です。
この部位の特徴を知っておくと、さらにお料理がおいしく、失敗知らずになりますよ!

部位 特徴・栄養素 最適な調理法 発酵食との組み合わせ
上部(甘い) 甘みが強く、みずみずしい。ビタミンCが豊富。 サラダ、大根おろし(非加熱)、和え物、浅漬け 塩麹、醤油麹、甘酒ドレッシング
中部(万能) 甘みと辛味のバランスが良い。煮崩れしにくい。 煮物、おでん、炒め物 味噌、だし(オリジナル商品)
下部(辛い) 辛味が強い。消化酵素が多い。 大根おろし(非加熱)、漬物、薬味、みぞれ鍋 醤油麹、ぬか漬け
β-カロテン、ビタミンC、カルシウムが豊富。 味噌汁の具、炒め物、ふりかけ 味噌、塩麹(炒め物の味付け)
食物繊維が豊富。 ぬか漬け、きんぴら 醤油麹、ぬか漬け

2.大根の栄養と酵素を最大化する「発酵食の知恵」

大根に含まれている消化酵素ジアスターゼ、プロテアーゼなどの酵素は熱に非常に弱いため、いかに非加熱で、発酵食品と組み合わせるかがポイントになります。
特に「生の大根」は酵素が最も活きているため、胃腸が弱い人の「天然の胃薬」としても伝統的に使われてきました。

2-1【非加熱が鉄則】酵素が活きる大根おろし活用術

塩麹・醤油麹×大根おろし
大根おろしに、自家製塩麹や自家製醤油麹は相性が良く、発酵調味料のアミノ酸が大根に染み込み、砂糖を使わなくても甘みが引き立つ上に、栄養の吸収がアップし、腸内細菌が働きやすい環境になります。
美腸 × 美肌 × 冷え改善 に直結する最高の組み合わせになるので、少量でも混ぜて食べる習慣をつけましょう。

  • 消化のダブル効果:大根のジアスターゼと、麹のプロテアーゼ・アミラーゼが互いに消化を助け合い、食事全体の消化効率が格段に向上します。
    食後の胃もたれがなくなりラクになります。

  • 非加熱の徹底:麹菌が持つ「生きた力」を最大限に摂り入れるため、必ず加熱しない料理に使いましょう。

【塩麹・醤油麹について】
塩麹・醤油麹の選び方-【初心者向け】選び方と「酵素の力」入門ガイド
塩麹・醤油麹の作り方-【中級編】スーパーの発酵調味料から、自家製の一歩へ

2-2【菌活と抗酸化】大根の葉と皮を漬け込む

大根の葉や皮は栄養豊富ですが、硬くて食べにくいのが難点・・・ここで発酵食の出番です!

  • 大根の葉の「自家製ぬか漬け」:細かく刻んだ大根の葉と皮をぬか床に漬け込みます。
  • 栄養増幅:ぬか床のビタミンB群が葉の栄養をさらに高め、植物性乳酸菌が腸内環境を整えます。

  • 食材の有効活用:皮や葉を美味しく食べきることで、食品ロスをなくすサステナブルな美習慣に繋がります。

【ぬか漬け・漬物について】
ぬか漬け作りー【上級編】自分の菌を育てる「ぬか床づくり」ガイド
発酵漬物の選び方ー美容と免疫は「植物性乳酸菌」が鍵!

3.大根がもたらす美容と健康効果

大根の白い根、そして捨てられがちな葉や皮の部分には、現代女性の美容と健康を支える驚くべき力が秘められています。

3-1酵素の節約=抗老化

消化酵素の働きが活発になると、体内の代謝酵素を節約できます。
節約された代謝酵素は、細胞の修復やデトックスに集中できるため、大根は究極の抗老化術を支える食材と言えます。

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3-2葉と皮に凝縮された「デトックス」と「美肌」の力

  • デトックスとむくみ解消:白い根の部分に豊富なカリウムは、体内の余分なナトリウム(塩分)を排出する働きがあり、むくみの解消や高血圧の予防に役立ちます。
  • 抗酸化とコラーゲン生成(ビタミンC):根の皮付近と葉に豊富に含まれるビタミンCは、強力な抗酸化作用で紫外線やストレスによる細胞の酸化(サビ)を防ぎます。
    また、美肌に必須のコラーゲンの生成
    を助け、冬の乾燥や肌荒れ対策を内側からサポートします。
  • 腸活による美肌(食物繊維):皮や葉に豊富な食物繊維+消化酵素の相乗効果は、腸内環境を整え、便通を改善します。
    腸と肌は密接に繋がっており(腸脳皮膚相関)、便秘による老廃物の再吸収を防ぐことで、ニキビや吹き出物などの肌荒れの予防に直結します。

4.大根をおいしくする調理のコツ

● 煮物

・面取りをすると煮崩れ防止
・米のとぎ汁で下ゆですると臭みが抜ける
・弱火でじっくりが基本

● サラダ

・ピーラーで薄くすると食べやすい
・塩麹+レモンで和えると旨味アップ

● 大根おろし

・辛いのが好き → 下部
・甘いのが好き → 上部
・すりおろし後は時間が経つと辛味が増すので、早めに食べる

ぽりぽり大根の甘酢漬け
ぽりぽり大根の甘酢漬け

5.失敗しない大根の選び方と保存方法

【選び方】
 ①ずっしり重い
②ひげ根が少ない
③葉の切り口がみずみずしい
④表面が白くハリがある
※ 軽いものは水分が抜けてスカスカの可能性があるので注意して下さい。

【保存方法】
まず「大根の葉を切り落とす」のが大前提
葉がついたままにすると、→ 葉が根(白い部分)の水分を吸い取って、スカスカになるので、買ったらすぐに、葉と本体を切り分けること!

 ①葉を落とす
②大根を新聞紙で包む
③立てて保存(横にすると傷みが早い)
※ 冷蔵庫の野菜室でもOK。乾燥しやすいので【新聞紙+ポリ袋】がベスト。

まとめ

大根は、消化を助ける酵素・ビタミンC・食物繊維が豊富で、まさに「からだを内側から整えるための万能野菜」です。
生で食べれば消化サポート、煮れば体を温め、葉までしっかり栄養がとれる・・・
そんなやさしい力を持っています。

そして大根は、発酵食品との相性がとても良い野菜
塩麹で下味をつければ旨味が増し、甘酒で煮れば満足感も高く、味噌汁にすれば腸が喜ぶ和の整えごはんになります。

これからの季節、クリスマスや忘年会に食べ過ぎ飲みすぎ・・・お正月に食べすぎるお餅も大根おろしと一緒にたべると消化酵素が働き胃もたれせず消化を助けてくれます!!

日々の食卓に、大根×発酵の組み合わせを少しずつ増やすだけで、身体はゆっくり確実に変わっていきます。
季節の恵みを上手に使いながら、無理なく楽しく「腸から整う暮らし」を続けてみてくださいね。

【参考資料】
独立行政法人 農畜産業振興機構「四季の野菜の健康と栄養」
大根のアミラーゼについて

3種のきのこのオープンオムレツ

きのこを調理する際は、1種類より2種類、2種類より3種類・・・
という感じで2種類以上を混ぜ合わせると相乗効果で旨味が増します。

今回もレシピも3種類を使い旨味たっぷりのオープンオムレツです。

オープンオムレツはひっくり返す必要がないので初心者さん向けの料理!
是非作ってみてくださいね。

【きのこについて】
きのこー旨味と食物繊維で美腸を育む

〈材料(4人分)〉

きのこ3種・・・・・合わせて約200~250g

(まいたけ・ぶなしめじ・ひらたけ等)

玉ねぎ・・・・・・・1/4個

プチトマト・・・・・8個

A卵・・・・・・・・・4つ

牛乳・・・・・・・・大さじ4

塩麹・・・・・・・・大さじ2

こしょう・・・・・・少々

チーズ・・・・・・・60g

バター・・・・・・・20g

オリーブオイル・・・大さじ1/2

パセリ・・・・・・・・適量

〈作り方〉

【下準備】
きのこ3種はいしずきを取り食べやすい大きさに手でほぐし、玉ねぎは薄切りにする。
ボウルに卵を割り入れ、牛乳、塩麹、こしょうを入れしっかりと混ぜ合わせる。

①フライパンにバターとオリーブオイルを熱し①のきのこを炒め、焼き色がついたら玉ねぎも加える。
きのこ類は混ぜ過ぎると水分が出るので焼き炒めるというイメージです!!

②①の野菜に火が通ったら①のボウルに入れたものをフライパンの周りから中心にかけて入れる。
菜箸で外側から内側に向かって中心に丸くしていきます。
上にチーズと半分にしたプチトマトをのせて蓋をし、チーズがとけたら完成。

③フライパンのふちからお皿に移し、お好みでパセリを散らして完成。

【調味料について】
塩麹・醤油麹の選び方-【初心者向け】選び方と「酵素の力」入門ガイド
醤油の選び方ー和食の基本調味料は「本醸造」が鍵!本物の旨味と発酵の力

蓮根餅

肉・卵などの動物性不使用なのに味がしっかりとしていて肉が入っていないと思えない満足感!
これを食べた生徒さんもみんな驚く美味しさの「蓮根餅」は、我が家の食卓によく並びます。

シャキシャキともっちりが癖になる一品なので是非作ってみてくださいね!

お弁当のおかずにもオススメです。

 

【蓮根について】
れんこん ― 美腸と美肌を育む、秋冬のごちそう根菜

 

〈材料(15個分)〉

蓮根・・・・・400g + 100g

片栗粉・・・・大さじ5

塩麹・・・・・小さじ1

油・・・・・・大さじ1

A酒・味醂・砂糖・醤油・・・各大さじ1

白ごま・・・・適量

 

 

〈作り方〉

①れんこんは皮を剥き400gを擦りおろす。100gは薄切りにする。

②擦りおろした蓮根の中に片栗粉・塩麹を加えしっかりと混ぜ合わせたら薄切りにした蓮根で挟む。

③油を熱したフライパンに並べ両面焼き色が付くまで蒸し焼きにする。

④両面焼けたら、混ぜ合わせたAの調味料を一気に加え全体にからめたらお皿に盛り付ける。

⑤白ごまをちらして完成。

 

 

【調味料について】
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かぼちゃのいとこ煮

小さな一粒に女性特有の巡りを良くしたり、食物繊維やポリフェノールが豊富で身体を整えてくれる重要な栄養素が豊富!!

そんな小豆とかぼちゃを使った一品をご紹介します。

小豆の茹で方も書いているのでお時間がある方はぜひ乾燥小豆から調理して下さい。
でも・・・
時間が無かったり面倒に感じる方は「赤飯用茹で小豆」を使ってくださいね!!
赤飯用はすでに小豆が加熱処理され、甘味が少ないので、お料理に使いやすいオススメです。
ぜんざい用のあまーーーーいのではないので注意してくださいね。

 

【小豆について】
小豆 ― むくみを流し、巡りを整える和のスーパーフード

 

 

〈材料(4人分)〉

かぼちゃ・・・・1/4個

茹で小豆缶・・・1つ(赤飯用約200g)

塩麹・・・・・・大さじ1

昆布・・・・・・5㎝角

水・・・・・・・100cc

 

〈作り方〉

①かぼちゃは食べやすい大きさに切り鍋に入れる。

②小豆缶を汁ごと入れ、塩麹、昆布、水を入れ蓋をして中火で加熱。
沸騰したら弱火にし、かぼちゃに串が通るまで加熱したら完成。(約10分程)

 

〈小豆の炊き方〉

小豆50gを洗い水を捨てて水200ccと鍋に入れ、沸騰したら弱火にし約3分茹でる。
3分後、ゆで汁を捨てたら水600ccを加え、約20~30分豆が親指と小指で潰せるぐらいまで弱火で茹でる。

 

【調味料について】
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